確かに、やってしまった事は、罪に問うべき。
なのかも知れませんが、私が裁判官ならこの女性を咎められないと思う。
夫も息子も、重度の障害で寝たきり。自身にも身体障害があるのに、介護をしなくてはいけない。
それを続ける中で、どんどんと苦痛が増していったのだろう。
想像にし難い。
彼女の気持ちに、寄り添ってくれるヘルパーさんとかいなかったのかな。
少しでも行政の手を借りて、受けられるサービスは使っていなかったのかな。
ご主人か息子さんのどちらかでも、介護施設に入られていたら、少しはご自身の負担も、軽減されただろうに。
・・何とも言えない気持ちになるのは、私だけでしょうか。
10万円給付などと言っているけれど、そんな余裕があるんだったら、こういった弱者の立場にいる人たちの為に、予算をもっと回してあげようよ。
日本は、本当に必要とする人たちのところに、じゅうぶんな支援と資金が回っていない。
1人で2人を介護しなくてはいけない。その大変さは、彼女にしか解らなかったかも知れないけれど、周囲にいる人たちが、助けてあげる事は出来た筈。
苦痛が殺意に、一瞬で変わってしまったから、衝動的に殺めてしまったのでしょう。
問われるのは、殺意があったか、ないか。
2人を殺してしまったあと、(まだそうとは現時点では言い切れない。)放火して、それを装っての殺人ですから、無罪放免とはいかないでしょうけれども、ご本人にとって。
寝たきりの夫と息子の介護をするのは、相当の体力と気力が入ることだったと思う。
自身に、身体障害がなければ、多少は違っていたかも知れませんが、ひとりで2人を介護する。
どう考えたって、無理じゃないか。と考えに及ぶけれども、この女性にはそう考えには至らなかったのかも知れません。
情状酌量とまではいかなくても、それを裁判の中で。汲んで然り、だと思います。